哲学を勉強してみたい!でもなんだか難しそうだし、かといって入門書はたくさんあるし、何を読めばよいのかわからない、、、
そんなあなたに向けて、ゼロから勉強する人向けのおすすめ入門書8選をご紹介します!
「そもそも哲学とは何か?がわかる3冊」「哲学入門におすすめの3冊」「哲学をビジネスに活かすための2冊」の計8冊を新書中心にご紹介しておりますので、みなさんの目的に応じて好きな本を選び、、哲学の世界へ足を踏み入れてもらえればと思います。
ちなみに私は、今でこそ哲学・人文系の本を1日1冊読む習慣がついていますが、もともと理系で、哲学に触れたのは社会人になってからでした。
全くの初心者ながら哲学書を片っ端から読み漁ってきた自分だからこそ、初学者の視点で背伸びせずおすすめ本を紹介できると思っております!
では早速見ていきましょう!
そもそも哲学とは何か?がわかる3冊
考えるとはどういうことか
哲学とは徹底的に「考える」学問。そんなイメージがあると思いますし、実際そうなわけです。
仕事でも勉強でも、私たちは「もっとよく考えろ!」など叱られながら、考えることの重要性を教えられてきましたし、考えることを自然に行えている気がします。
でも、「考える」ってなんだ?
こう問われたときに、明確に答えられる人は少ないのではないでしょうか。
昔、コンサル時代に「一度ゼロベースで考えてみて」と指示されたことがありました。
「ゼロベースで考えるってどうやるんでしょうか?」と質問したところ、「もう一回ゼロから考え直せってことだよ」との返答。
...要は考えることが仕事のコンサルですら、「考える」とは何なのか、全然わかっていないわけです。
「わかっている気になっていたが、実はわかっていない」ことに気づく。その状態を受け入れて、思考を深めていく。
哲学を学ぶことでこういった思考の姿勢を育めるわけですが、まずはこの本で「考える」ことの解像度を高めてみてはいかがでしょうか。
問いを問う
AIの進化がすさまじい現在、人間の役割は「問いを解決する」から「問いを立てる」ことへ変化している。
ビジネストレンドに敏感な方はこのような意見を聴いたことがあると思います。
何か目的を設定したときに、それを短時間で実現する力において、人間の力はAIに及ばなくなってきているわけです。
では、どうすれば「問いを立てる」ことができるのか?そのような力をつけるために何をすればよいのか?
そのような問いに答えてくれるのが哲学であり、本書で詳細に語られることになります。
暇と退屈の倫理学
暇と退屈とは何なのか。
この問いについて、ハイデガー、スピノザ、ルソー、ニーチェなど歴代の名だたる哲学者の思想を踏まえて考察していきます。
設定した問いを、過去の思想を参照しながら深掘りしていく。
そのような哲学的思考を、最もわかりやすく追体験できるのが本書だと思います。
東大・京大でも爆売れらしく、そのわかりやすさ・面白さは折り紙付きです。
哲学入門におすすめの3冊
史上最強の哲学入門
古代ギリシャから現代までの数十人の哲学者の思想を、数ページずつコンパクトに紹介してくれる本。
非常によくまとまっているので入門書として最適ですし、何よりあの「バキ」をモチーフにしたテンションの高い文体ですので、とても楽しく読めると思います。
著者本人も間違いなく初学者が読むことを意識して執筆したと思われます。非常におすすめの一冊です。
ちなみにこちらは西洋哲学の本ですが、東洋哲学バージョンもあります。気に入ればこちらも是非。
哲学史入門
タイトルの通り、これまでの主要な哲学者とその思想を解説していきます。
本書が特徴的なのは、教科書的に哲学史を羅列していくのではなく、「哲学研究者と編集者の対談」という形式で執筆されている点です。
聞き手の方が良い意味で哲学に詳し過ぎないため、初心者がつまずくポイントを先回りして質問してくれます。
普通の本では眠くなってしまう方も、議論に同席している気持ちでスラスラ読めるでしょう。
哲学と宗教全史
今回ご紹介する本の中で唯一、ハードカバーの分厚い本。全史と銘打っているだけあり、非常にボリューミーです。
しかしその内容は極めて分かりやすい。見かけによらず、あくまで入門書として読むことのできる一冊です。
著者は教養×ビジネス領域の先駆けともいえる出口治明さん。良い本に決まっています。
哲学をビジネスに活かすための2冊
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?
物質的に窮乏しており、イケイケドンドンでひたすら生産活動に従事していた昭和の時代。
そのおかげもあって、現代に生きる私たちは、生きるのに不自由なほどの物質不足に陥ることはまずありません。
これは裏を返せば、「目に見える課題」はこれまでのビジネスがおおむね解決してくれており、これからは「課題を生み出す・発見する」ことが重要になってきている、といえます。
そのような時代にビジネスマンに必要なのは「美意識」であり、これを鍛える方法として最も重要なのがリベラルアーツである、と著者は訴えます。
ビジネスマンたるもの教養を身に着けろ、とは聞くものの、「教養を身に着けると何で仕事の役に立つの?」と疑問に思っている方に読んでいただきたい一冊です。
武器になる哲学
こちらも山口周さんの一冊。
先ほどと比較してハウツー寄りの本になります。
「ペルソナ」「脱構築」など、これまでの哲学者はその思想を通じて、人生やビジネスに役立つ「概念」を数多く生み出してきました。
そう、哲学とは「概念」を生み出す学問でもあるのです。
仕事の抽象度が上がるほど、白黒つけられない問題が増えてきますよね。
そのような曖昧な問題を解きほぐすのに、これらの「概念」がとても有用なのです。
哲学がなぜビジネスに有用なのか、直観的に理解できると思います。
おわりに
今回ご紹介した8冊は、哲学に全く触れたことが無い方でもスラスラ読めるものばかりです。
ぜひ1冊でも手に取って、深遠な世界を体験してみてください!
もっと哲学を学びたい!という方向けに、本格的な哲学書100冊をリストアップした記事も作成していますので、こちらも是非ご覧ください!